これは京都桂川に生きる動物たちの物語である。
9月のある日の桂川
『今日はなんて暑い日なんだ!この倒木、この前の台風で流れ着いたんだぜ。太くて丈夫で、なんて心地良いんだ!』
『? ??? えっつ? だれだ!?』
『 お、おい! なんだよ! ここに座りたいのか?危ないだろう、そんなとこに居ちゃ!あっち行けよ!』
『図々しい奴だなあ!顔に💩落とすぞ!早くいけってば!!』
青年は動かずじっと立ったまま。
『ふん!そっちがその気なら、こっちだって!』
しかし青年は一歩も動かなかった。
『チェッ!』
カラスは呆れて去って行った。
『人間てえのは、領分というものが、まるでわかっちゃいねえ!』