ヨーテボリ市の高齢者センター
ヨーテボリ市はストックホルムに次ぐスウェーデン第二の都市だ。ボルボ本社があり、運河がたくさん街中を走っている。デンマークがすぐそこだ。
《ヨーテボリ市西地区の拠点となっているトフタオーセン高齢者センター》





外部から食事に訪れることもできる。


部屋の外にあるローソク、普段は灯がともっていないが、お亡くなりになると2本のローソクに灯がともる。
《トフタオーセンの果たす役割》
以下は「アルツハイマー・ヨーテボリ協会」の理事を務める女性講師の講義内容です。
♥ヨーテボリ市の法律に基づき西地区に対して行っている活動
①カウンセラーの提供:相談や技術提供のためのミーティングの設定。補助器具のショールーム案内。カーテンの取り付けなどのサービスの提供。
②社会的交流の提供:“グルドリングス”(黄金の環)政策=貧困者対策として、朝食会や様々なクラブなどのアクティビティの場を提供する。住宅街に設置し、移動する場合もある。また、80歳になった人を捜す、というコンタクトを取る活動もしている。
③利用者委員会の提供:家族間や人種間(移民問題含む)の統合活動もおこなう。
♥地区ボランティア:60名のボランティア。相性をマッチして担当する。また、孤立している老人を捜す仕事もする。
♥認知症を患う家族の負担を軽減するする為の促進事業:当人にデイアクティビティを提供する。当人は無料で、家族へのサービスには時間制限はない。家族がどのサービスを必要とするかの理由は不要となっている。
♥スウェーデンの現状(2013年当時)
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二人に一人は認知症になると言われており、毎年2万4千人の認知症診断を行っている。
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国内で最も費用の掛かる病気となっている。年間510億クローナ(心疾患、循環器疾患、癌を合わせた金額)。
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総人口900万人のほぼ全員が何らかの形でこの病気に関わっている事実がある。
♥スウェーデンの基本理念
3つの保障(3つのギャランティー)
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自分が望む住居形態の保障 : 例=娘が北に住んでいるので自分も北に移りたい。
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自分が病気になった時の保障 : 例=ヘルパーを利用したい・・シャワーの仕方や散歩の仕方等、自分の希望が必ず保証される。誰もが「自分が何をするのか」を述べる権利を持っている。
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利用者委員会での話し合いが保障 : 例=交替のヘルパーを選ぶことができる。
⁂ ギャランティーの管理は全てコンピューターで行っている。たくさんのスタッフが関わる為に全員が同じ対応ができるようにするため。サービス内容は個々によって全く異なっているから。これは3か月ごとに更新し、フォローアップする。
《具体的なケア内容》