ストックホルム・通所型認知症施設
《財団法人 シルビアホーム》
陽光がさんさんと降り注ぐメインホール



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創 立 : 1996年 シルビア王女の別荘を改築し設立 デイケアセンター
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サービス形態 : デイケアサービス ♦9:00~15:00 ♦一日の通所人数(ゲストと呼ぶ)=8人 ♦一日のスタッフ人数=3~4人
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建物の構造 : 2階建て(市街地の丘の上に建っている。近隣は自然に囲まれた静かな環境) ♦中央に大きなメインルーム(天井は吹き抜けで陽光がいつも降り注いでいる。)ここは「ひかりのお庭」と呼ばれている。他には「グリーンのお部屋」「赤のサロン」と名付けられた部屋がある。 ♦トイレがあちらこちらに設置されている。




一日のスケジュール
9:00来所 10:00コーヒータイム 13:00ランチ 15:00帰宅 毎日何をするかはゲストが自分達で決めることになっている。長い散歩をする人もいれば、数独パズルをする人、音楽を聴く人もいる。
日本との違いの特徴
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*入浴がない。よって浴室もない。(キリスト教世界では入浴は退廃の象徴。仏教国の日本との大きな差を感じる。*入浴サービスは日本では大きな問題でもある。)
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スタッフの鉄則 利用される認知症者は『ゲスト』である。よって『ゲスト』が「自分が中心である」と感じる環境を作る。そのため、ゲストの頭越しには決して話さないようにしている。ゲストが「楽しむ」ことを大事にする。
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毎朝、誰が誰にフォーカスするかを決める。毎朝「ジョーク係」も決める。毎日必ず笑わせる。
その他の部屋
☟「赤のサロン」:読書をしたり、居眠りもできる。
☟「グリーンのお部屋」:窓から小鳥たちがよく見える。時々ここで全員でランチすることもある。
☟体調が悪くなった人の休憩室:ベッドと大きなソファー。ソファーは包み込まれそうに気持ち良い。
☟特徴的なトイレとドア壁紙:便座の紺色、タオルのピンクは認識しやすい色を使用。休憩室のドアには本棚の壁紙。
スウェーデンの福祉政策は日本より100年は進んでいると言われる。財政面でもそうであるが、ケアの精神が日本よりは100倍も豊かなように見えた。
その他の施設紹介もあり。つづく・・・。