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永州八記 ⑧―小石城山記

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① 『柳宗元 永州山水游記考』より引用
② ①を拡大したもの
地図:① やや中央の波模様が湘水。上の方で湘江と合流している。湘水を挟んで右側が永州城内。左下に行くと、愚渓、袁家渇へと続く。湘水の大きな中州は「白蘋洲」(はくひんす)と書かれてある。
地図:② 赤い印が小石城山の位置。現在は小石城山の目の前を通過して湘水に出る大きな道路が出来ている。

『小石城山記』【しょうせきじょうざんの記】

西山の道の入り口から北の小道を行き、黄茅嶺(こうぼうれい)を超えて下れば、二筋の道がある。一つは西に出ている。この方を訪ねたが何も得るものがなかった。もう一つは少し北に行って東に行く。

四十丈ほどもあろうか、山を断ち切って川が分かれている景色に出会った。積み重なった石が正面の断崖に横たわっている。頂上の石は城の姫垣や屋根の梁(はり)の形をしており、側面は砦のように突き出ており、門のようなものもある。

中を覗いてみると真っ暗だった。小石を投げ入れてみると、深い穴の底から水の音が聞こえた。その響きが激しく高まり、暫くしてやっと止んだ。

この石城をぐるりと廻って登ってみる。頂上からは遥か遠くまで見える。土壌が無くても岩の上にすこぶる良い樹や美しい矢竹が生えている。岩は益々珍しい形をしていて堅固である。まばらであったり密であったり伏したり仰いだりと、まるで知恵の優れた人が築き上げたもののようである。

ああ!私は宇宙の造物者というものの存在を長く疑っていた。しかしこの小石城山を見て、誠に存在するのだと思うようになった。これを王朝の存在する場所に創らずに、この異民族の土地に並べて、何千年何百年もの長い年月を経ていながら、一度もこの優れたワザを売り出すことが出来ないでいることが不思議である。これはどんなに苦労しても無用なのと同じである。

神がもしもこのようなことを宜しくないと思っているなら、造物者というものは存在しないのであろうか。ある人が言うには、優れた人物でありながらこの地に流されて屈辱を味わっている人を慰めるためである、と。またある人は言う。この土地の不思議な霊気が、偉人にならずに、この自然物になってしまった、と。それ故に、楚の南部には、人物が少なくて石が多いのである、と。この二人の説は、私はまだ信じていないのだが。

追加:小石城山の景色を堪能していただきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これでもって、『永州八記』の八作品は終ります。

 

 

柳宗元ー永州八記
2019-03-05 lucy.in.the.sky

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