八差路付近の治水施設
① 一ノ井桶門(いちのいひもん)
これを(ひもん)と読むことも初めて知った。ここに住む人々は皆さん知っているのだろうが、全くそういう環境に居たことがない人間にとっては驚くことばかりだ。治水施設が沢山ある。それだけ、この一級河川は暴れる、という事なのだろう。
ところで、樋門と水門 どう違うのか?

樋門は土手(防水堤防)の中に水が流れるように強固な函型の通路を作り水量の調節をするというものであり、水門は川の両岸をまたいで水量の調節をする建築物、というものだそうです。
②「一ノ井桶門」の後方にある施設

ここにとても大きな地下貯水池がある。深さは3~4メートルはあるだろうか?貯水池というより、遊水池と言った方が正解だろうか。敷地内には入れないので、遠くから見ることしかできないのだけれど、底の二方には大きな函体と言えるような水の通路が見える。たぶん、四方に函体がくっついているのではないだろうか?
そしてたぶん、一ノ井桶門から土手の下を通ってこの遊水池まで函体が伸びているのだろう。
時々、この深くて暗い遊水池の底にアオサギが立っていることがある。流れに乗って泳いでくる小魚がいるのだろう。
樋門と貯水施設の間を流れる遊水路

この遊水路(?)は桂川の流れに並行して走っている。この遊水路は距離が300メートルほどしかない。
③ 遊水路の水門
遊水路は八差路の交差点下まで伸びており、そこに小さな水門が取り付けられている。この水門は雨量によってか、開閉が頻繁だ。
この辺りの治水施設の全貌

たぶん、考え方は上の図のようなからくりなのだろう。
私の散歩道にあったこれ等の一連の施設は、治水対策の計画に基づいた関連施設だったのだ。それがここに集中していたという事だ。
桂川の美しい景観を守るために、陰でどれだけ多くの人々の苦労があるのかを思うと、日々感謝に堪えない思いだ。この地域の人々は特にこの桂川を愛してやまないように見える。
「一ノ井樋門」を100mほど手前から撮影。正面の四角い箱が樋門。春、桜の季節には近隣の人々の憩いの場になる。右に見える陸橋は松尾橋、その奥が嵐山になる。この貴重な風景は人々の宝である。
四季の折々に人々はここに寄り集まっては心を和ませる。「水を制する者は国を制する」とは、この科学の進歩した今なお大切な格言なのだ。